作
文団員の作文
団員の作文
いつでも『いい剣道』を!
― 5年 中村 健太郎 ―(平成24年度全日本剣道道場連盟主催 作文体験発表)
「健太郎、今の試合は、声が出ていて、とても良かったぞ。」
これは、ぼくがある試合で負けた時に、先生に言われた言葉です。
ぼくがいる松原剣道スポーツ少年団では、試合に『勝つ』という目標だけでなく、『いい剣道』をすることも、目標としています。
ぼくは、二年生の七月から剣道を始めました。初めのころは、『いい剣道』の意味がよくわかりませんでしたが、ある時、先生が団のみんなに、話してくださいました。
「剣道の試合は、勝つことだけではだめなのです。礼儀良く、大きな声を出して、思い切ってやる。相手の反則で一本取るのではなく、剣と剣を交えて戦うことが、『真の剣道』『いい剣道』なのです。」
試合で勝ちたい!とみんなが思っていると思います。でも『ただ勝てばいい』という気持ちで試合にのぞむと、先生が教えてくださった『いい剣道』ができなくなってしまうということが、よくわかりました。
五年生になり、ぼくは団の副将になりました。副将は、主将と力を合わせて、団のみんなを引っぱっていかなければなりません。そのためには、『日々の生活』が大事だということを、両親から教えられました。
団の今年の目標に、『五戒を守る』という目標があります。
一、 うそをついてはいけない
一、 なまけてはいけない
一、 やりっぱなしにしてはいけない
一、 わがままをしてはいけない
一、 人にめいわくをかけてはいけない
この『五戒を守る』ということも、『いい剣道』をするために大切なのだと思います。
しかし、いざ守ろうと思っても、守れないことが多く、もっと自覚を持って行動しなければいけないと思います。
ぼくが五戒をちゃんと守れるようになれれば、きっと後はいたちも『こういう先ぱいになりたい。』と付いて来てくれると思うので、がんばっていこう!!と、心に決めました。
松原剣道では、毎年寒稽古と暑中稽古があります。
冬はとても寒く、夏はとても暑くて大変ですが、団員のほとんどが年間を通して、かいきん賞をもらいます。これは、先生方や、お父さん、お母さんの協力のおかげもありますが、何よりも、今までの先ぱいたちが、ずっと続けてきたことを、後はいのぼくたちがちゃんと受けついでこられたからです。
こうして、先生方から先ぱいたち、先ぱいたちからぼくたち、ぼくたちからこれからの後はいたちへと、松原剣道の伝統は、受けつがれていくのです。
『いい剣道』とは、竹刀を持っている時だけ行うのではないということを、松原剣道で、ぼくは学びました。
まだまだ、ぼくは未じゅくで、欠点も多いですが、少しずつ前に進んでいきたいです。