松原剣道・剣友会


団員の作文

団員の作文

少しの強い思い
― 猪澤 修平 ―(平成21年度全日本剣道道場連盟主催 作文体験発表)

ぼくは、八か月前に、交通事故にあいました。ぼくの不注意で大変な事故でした。頭を強く打ち足も二か所骨折をしたので、医者には、「夏には歩ける。命が助かっただけでもよかった」と言われました。剣道ができるようになるか不安だったけど、必死にリハビリをして、半年で剣道が出来るようになりました。

ぼくは、学校の友達や学校の先生、剣道の友達がみまいに来てくれたから早く治ったのだと思っています。

ぼくが入院している時には病院から出られないので、けい古には見学も行けず、先生から借りた本で剣道の勉強をしていました。今年の全国大会の選手はあきらめだと聞いて、ショックをうけてしまいました。ベットで、小さい竹刀を本に書いてあったようにずっとふっていました。

入院している間は、とても剣道がやりたくて、寝ているだけが、逆につらかったと今でもおぼえています。いつになったら剣道が出来るのだろうと、いつもずっと心の中で思っていました。早く剣道をやりたいと、それしか考えられなかった事は今でもわすれられない事です。

退院してもしばらく剣道はできず、まつばづえでけい古を見学していました。やっとけい古に来られたのになぜか悲しくなりました。自分が、どんどんおいていかれるようでとても恐かったのです。

ようやくけい古ができるようになっても、思ったようには動けず、うまくいきませんでした。どうしたらうまくなれるか、どうしても分かりませんでした。そのストレスで、生活態度も悪くなり、せんばつのメンバーからも、はずされてしまいました。

ぼくは、だれにも言わなかったけど、剣道をやめようとなやんでいました。そんな時、スポ少南部ブロックの個人戦に出る事が決まりました。ぼくは、一回戦だけでも勝ちたいと思い、必死に練習しました。

試合当日、はじめての試合のように、とても緊張しました。でも、その緊張の心のどこかに、一回だけでも勝ちたいと強く思っていました。そして一回戦目、先に一本とられてしまいました。でもあきらめずに、強くぜったいに勝つと思っていました。

小手は、つばに当たってはいらなかったけど、そのまま面を打ったら、一本ぼくにはいりました。

次は、つばぜりあいから、引きどうを打ちました。二本目もはいって、勝てました。そのまま勝ちすすんで行き、三位になれました。県大会では、一回戦目に勝つ事ができて、二回戦目で負けました。でも'強い思い'をもっていたから、はたはあがったのだと思っています。

まだ休んでいた分はとりもどせていないし、もっと強くなりたいです。剣道が好きだけれど、つらい事もあります。でも強い思いがあれば、どんな強い相手にでも、少しは、可のうせいがあるのだと感じました。

まだまだレギュラーにはなれないけど、レギュラーをとれるようにがんばります。そして、全国大会では、一回戦目は、必ず勝ち、優勝したいです。