松原剣道・剣友会


団員の作文

団員の作文

松原剣道で学んだ事
― 石塚 大惇 ―(平成21年度全日本剣道道場連盟主催 作文体験発表)
埼玉県予選 第1位(関東大会出場)・関東大会優秀賞(2位)

ぼくが松原剣道スポーツ少年団に入団し、剣道を始めたのは小学校一年生の時でした。父が剣道をやっていて、たまに素振りをする姿を見て自分もやってみたいと思ったのがきっかけでした。同時に、四年生の兄もいっしょに入団しました。 初めのうちは基本練習のほかに先生のお話、礼の仕方、道場には神様がいる事など、中には難しいお話もありましたが、ぼくはとてもわくわくして聞いていました。その中でも特に記憶に残っているのは、三つの気のお話です。

三つの気の一つ目は、『やる気』です。何事にも最後まで一生懸命にやりぬく事。そして「頑張るぞ!」という強い意志。二つ目は、『元気』です。毎日の生活で体調を整えたり、明るくおおきな声で積極的に向かっていこうとする意志。そして三つ目は、『その気』です。剣道の意味、稽古の意味を考えて、正しい剣道を身に付けたいと思う意志。

先生は最初に、「この三つの気をいつも心がけて稽古をすれば、強くなれるよ!」と言いました。この三つの気のお話は、ぼくが入団した時だけでなく、たびたび話しをしてくれました。

また、松原剣道では、五年生になると、剣道日記を書きます。その日の稽古や試合の内容や反省等を書くと、先生が赤字でアドバイスや意見などを書いてくれるものです。ときには、誉めてもらうこともありました。

この作文を書くとなった時に、この日記を読み返してみました。先生はいろいろなアドバイスを書いてくれましたが、ぼくが小さい字で書いていると、「もっと字を大きく書いて自分の気持ちを表現しなさい。そうすれば、剣道ももっと大きく出来るようになります。」と書いてありました。そして、次のページからぼくの字は大きくのびのびと書いてありました。稽古では打ちが力強くなったと誉めてもらいました。このように、ぼくは先生から三つの気をはじめたくさんの為になる言葉をもらいました。

今、ぼくは六年生となり、松原剣道のリーダーとして、年間の目標をたてたり、号令をかけたり、後輩の面倒をみたりなど、いろいろな役割があります。その中で、ぼくがこれだけは他の子に負けないようにがんばってきた事は、稽古の時間に早く来て、道場の看板を出す事です。学校がある日の稽古は、早く宿題を終わらせ、翌日の準備を済ませ、慌しい中稽古へ向かいます。母も夕食の仕度を早めにして、忙しい中協力してくれます。だから、とても感謝しています。

また、松原剣道では、毎年夏に合宿があります。団員が数班に分かれ、班長は年下の幼稚園の班員まですべての面倒をみるのですが、ぼくは今回初めて副班長になりました。班長と協力して下の子の面倒をみたり、後輩達を引っぱっていく大変さを知り、責任の重さを感じました。自分の行動を素早くする事、大きな声を出して場を盛り立てるなど、後輩達がきちんとついてきてくれる様に心がけました。この合宿を終えて、班員のお母さん方から、「優しく面倒をみてくれてありがとう!」とお礼を言われたのが、とてもうれしかったです。

もう残り半年もない六年生ですが、先生方や先輩方から教わった事を五年生に引き継がなくてはなりません。また、五年生だけでなく、後輩達全員が次の良い学年になれるように、僕が学んだ事を伝えていきたいと思います。そして、自分も中学生になっても松原剣道で学んだ事をしっかり心に刻んで、さらに稽古を積んでいきたいと思います。