松原剣道・剣友会


剣道のお話

剣道のお話

「攻・捉・撃」
名誉師範 友川 紘一

「攻・捉・撃」(攻めて・捉えて・打つ)について説明を致します。

江戸初期の慶長年間(1596~1615)以後、正徳・宝暦(江戸中期)の頃までに、「しない」を使用した流派は、新陰流系統の柳生流、疋田(ヒキタ)流などであり、撓の形態は、柄の部分から先の竹を割り、革袋でそれを包む「袋竹刀」と呼ばれるものであった。

「気で攻め勝って理で打て」の訓えであります。

つまり、「頭上満々脚下満々、乗って、攻め勝って、自分の打間から打突の機会を捉えた、捨て切る、打ち切る、打突を心掛ける」ことです。

また、宮本武蔵は「先を取れ、先をとられるな、先を取れ、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と訓えています。 全剣連では、指導目的として「わが国の伝統文化に培われた剣道を正しく伝承して、その発展を図り、「剣道理念」に基づいて高い水準の剣道を目指すことを目的」としております。

「正しく努力すれば報われる」、「頑張れば必ず道は開ける」、「不可能を可能にするには意識した求める稽古」なのであります。

仏教の訓えに「昨日を追うなかれ、明日を待つなかれ、今を逃すなかれ、本日只今一大事なり」という気概を持って稽古に望むことが大事である。 普段の剣道の稽古においては、剣道の理合を外した打ち合いは厳に慎しんで、「無駄打ち」、「無理打ち」の無い、「理」に適った「無為自然の大道」を歩んで行きましょう。