松原剣道・剣友会


松原剣道について

稽古内容

通常稽古

松原剣道の通常稽古は、最初の1時間半が小・中学生を対象とした基本稽古です。剣道は棒を持って人と闘う競技です。基本を身に付けない者が行えば、大変野蛮でかつ危険な競技です。したがって、剣道の基本は、技術面とともに道場における心構え(礼法、竹刀の扱い等)を学ぶ基本が大切なのです。

稽古内容としては、素振り、切返し、打込み、掛り稽古を行います。松原剣道の素振りは、学齢以前の小さな子供でも一緒に出来るように、単純な内容をできるだけ大きく繰り返し行います。“習うは慣れる”の稽古方法です。面を付けた後の稽古では、切り返しが最も重要と考えていて、何度も繰り返し行います。恩師小川先生は、「切り返しは剣道の本体を作る上で最も大切な稽古」と教えています。その後に基本の打ち込み稽古、掛り稽古を行います。

松原剣道の稽古の特色は、指導者や大人・先輩がなるべく面を付けて相手をすることにあります。剣道の稽古では、切り返し一つをする場合でも、同等の者に掛るときと目上の者に掛るときでは、何倍も効果が違います。掛る者の緊張感が違うからです。

残り稽古は、一度礼をしてその後に行います。残り稽古の時間には、子供達は有志が残って試合に向けた練習をし、大人は剣友会同志の稽古を行います。

出稽古歓迎!
『たのもう!』

たのもう!松原剣道スポーツ少年団は、出稽古歓迎です。経験者ならば何方でもいつでも稽古をすることができます。指導者に恵まれない中・高生や時々別な人と稽古がしてみたいとお考えの経験者の方は、是非一緒に稽古をしてみませんか。大人の有段者の方でしたら、一緒に面を付けて子供の稽古の元に立っていただきます。

出稽古を希望する方は事前に『稽古場所・時間』のページで稽古の日時・場所をご確認の上お越しください。

はじめての方は、事前に『お問い合わせ』フォームよりお申し込みください。

尚、大人の方で本団の活動に興味のある方は、「松原剣友会」をご覧下さい。

日本剣道形

日本剣道形は、明治時代に剣道が中学校の正課に加えられることになり、指導上いずれの流派にもかたよらない統一的かつ普遍的な形の制定が必要となり、大日本武徳会と高等師範学校が中心となって、当時の各流派の先生方を招聘し、制定したものです。(大正元年10月)

日本剣道形は、剣道の長い歴史に基づいた、理合、精神面に深い内容を持っており、言うならば極めて高度な文化遺産の一つです。剣道形を正しく学ぶことによってこの伝統文化を継承することは、剣道を学ぶ者の大切な使命であると考えます。ヨーロッパ型のスポーツと剣道との最も異なるところは、剣道に形という理想形がある点だと言う人がいます。

全日本剣道連盟では、剣道形を1級以上の級・段位審査で、必須条件にしています。 剣道は、「剣の理法の修錬による人間形成の道」と言われるように、常に「刀を扱う心構え」で修行することが大切です。

松原剣道では、子供の時から刀の扱いを自然に身に付けさたいと考え、通常は竹刀で稽古をしていますが、月に1度、さらに夏合宿などで、木刀を使って日本剣道形を教えています。その心は、刀の扱い方を学ぶことを通して正しい剣道と礼法を身に付けて欲しいと考えるからです。したがって、座礼のときにはいつでも‘刀'(竹刀)は右に置くようにと指導しています。

─ 演 武(中学1年生) ─
[打太刀]小山 功陽 丹治捺依斗
[仕太刀]太田 皓大 小澤久瑠実

2月または3月に行われる草加市スポーツ少年団剣道交歓大会では、毎年小学6年生が剣道形を演武しています。この動画は、同じメンバーが、松剣大会で演武したものです。

松原剣道では、創立当初から各種大会での剣道形は原則として小学生が打つ経験をしています。演武者が小学生なので、小太刀は省いています。太刀7本目までを、できる限り完成度を高めて打たせたいと思っています。また、人前で披露する際には外形だけでなくどのような心構えで打つことが必要かについても、考えさせています(『松剣物語-5 剣道形』)。大会でのこうした経験は子供達にとって、貴重な学習体験になっています。

木刀による基本技稽古法

全日本剣道連盟では、剣道形が刀に即したものであることから、竹刀稽古に近い剣道形として、「木刀による基本技稽古法」を創案し、普及させています。この形は、現在級審査での審査種目に加えられています。そこで、松原剣道では、形稽古の時間に、「木刀による基本技稽古法」も併せて練習しています。

新人の稽古内容

初心

古くから「三つ子の魂百まで」とか「初心忘るべからず」と言われるように、習い事で最も大切なことは、習い始めにどのように習ったかにあります。そこで、松原剣道では、幼少の子供であっても初心者の稽古内容はとても大事であると考えて、以下の内容を実践しています。

1.道場における三つの礼

剣道の道場においては、毎回の稽古で必ず以下の三つの礼を行ないます。

●神様への礼
●先生・先輩への礼
●相互の礼

「剣道は礼に始まって、礼に終る」と言われているように、これらの礼を大切にしています。礼とは、相手に対する感謝と尊敬の心を示すものですが、初心者はまず「形」から身に付けていきます。

2.剣は刀

全日本剣道連盟では、剣道の理念を「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」としています。竹刀は刀であるとの認識を持って日々の稽古に臨むことによって、刀の特性を学び、刀を大切に扱うことを学びます。そのために、初心者には、本物の日本刀を持たせて刀の感覚を実感させることから始めます。

3.道は修行

スポーツと剣道のどこが違うかを学びます。スポーツは、楽しみ、レクレーションが目的ですが、剣道は、人間形成への道を歩む修錬が目的です。試合は、そのための手段の一つです。だから、強いことよりも正しい剣道を身に付け、立派な人間になることを目指し、そのための躾なのだと教えます。

基本練習

1.発声練習

稽古で大切なのは、「やる気、元気、その気」の三つの気です。この気を育てるのが毎回の大きな声を出す発声練習です。剣道上達の秘訣は、大きな声を出すことです。松原剣道の稽古は、何時も発声練習から始まります。

2.足運びと素振り

楽しさを後に残して、最初のうちは、防具を付けずに、足運びと素振りの練習だけをします。これは単純な繰り返しですが、その後の上達に繋がるとても大事な稽古です。

3.基本打ち

稽古を始めて数ヶ月は、先生への基本打ちだけを繰り返し練習します。これが他のスポーツと異なるところです。他のスポーツでは、始めて間もなくからゲームを楽しむことが出来ますが、剣道は数ヶ月もの間、防具を付けずに基本打ちだけを練習します。

剣道の稽古は、竹刀で相手と激しく打ち合うものです。心の正しくない者、基本が身についていない者がこれを行なえば、相手に怪我をさせることになるからです。基本をしっかりと学んだ者こそが、将来的に必ず良い剣道を身に付けるようになるからです。

月例試合

月に1回団内の試合練習を行っています。

普通の試合は学年で区分けされていますが、この試合では、一人一人の経験やレベルに合わせて対戦します。

したがって、努力さえすれば誰でもが賞状をもらうチャンスがあります。この大会は、平素の単純な基本を繰り返す稽古に、楽しさや励みを味わうことのできる稽古です。

試合への参加

松原剣道は、日本スポーツ少年団の傘下にあります。また草加市剣道連盟、埼玉県剣道道場連盟にも加入しています。したがって、それらの組織が主催する大きな大会が、年に何回かあり、それには積極的に参加しています。

それに加えて、松原剣道は各地域の剣道道場と繋がりを持っているので、県内外で開催される各種大会にはしばしば招待されて出場しています。色々な場所に切磋琢磨の友を得て、稽古の励みとすることは、剣道上達の上でとても良いことです。少しでも多くの子供達がこうした機会を生かすことがきるようにと考えて選手を派遣しています。

松原剣道が最も大切な目標としている大会は、日本武道館で行われる全日本剣道道場連盟が主催する全日本少年剣道錬成大会への出場です。この大会は埼玉県での予選を勝ち抜いて出場する全国大会です。日本武道館で試合することは、全ての剣道人の憧れの的です。その思いを子供達にも是非経験させてあげたいと考え努力しています。

「勝敗に拘る剣道でなく、正しい剣道で!」を目標に参加しています。

特別指導稽古

松原剣道では、いながらにして日本で最高級の先生方の指導を受けてきました。

子供の頃により良いものと出会った人は、生涯優れたものを求めるようになります。子供達が、より優れたものを見聞きすることによって、その後の剣道で、あるいは人生において優れたもの、最高のものを求める人間になってほしいと考えています。

これまでに松原剣道で指導して下さった先生方は、
小川忠太郎先生、森島健男先生、楢崎正彦先生、岩立三郎先生、小林英雄先生、篠塚増穂先生、友川紘一先生、中村藤雄先生、野尻忠克先生、西川清紀先生、宮崎正裕先生、宮崎史裕先生等
一流の先生方が来られて指導して頂いています。

特別指導稽古